パパが仕事を辞めるまで

パパが仕事を辞めるまでの日々の記録

Day21 鬱になった夫

夫が仕事を辞めて自分の時間を多くを好きなことをして過ごせるようになりたいと言い出したことには、1年半前に病気になったことが大きく関係していると思う。タイトルには鬱と書いたが、実際の夫の診断名は“抑うつ状態”だった。

 

夫はもともとストイックなタイプで、納得いかないと思うことがあると自分で変えていこうとするようなところもあった。異動後、新しいチームと働くようになり、自分の価値観がスムーズに受け入れられなくなると少しずつ彼らしさが減っていた。自分に厳しかった夫はとても息苦しそうだった。わたしは仕事や育児でバッタバタの毎日とふたりめの妊娠による体調不良も重なり、夫の表情が曇っていくのもわかっていたのに、助けてあげられなかった。そのうち動悸や頭痛の症状が出るようになり、遅刻までするようになった。そこから会社に行けなくなるまでにはそう時間がかからなかったように記憶している。

きっかけはそんな大きなことではなくても、それが連続で起こることで“鬱”に抗えなくなっていく。横で見ていてそう感じた。

 

1年半が経ち、冷静に振り返れるようになっても、わたしの力では夫の病気を防げなかったなと思う。そのときに救えるのは、自分の状況を知っていて理解し、共感してくれる人の存在だと思う。だから妻ではなく、同僚や上司の存在はとても重要だ。自分の失敗を、ムカつく出来事を、吐き出せること。それを笑いに変えられればなおよし。

 

結局のところ、そういうつながりを持つことが自分のパワーになるとわたしは思う。